「レザー」とは?その分類と種類について

コラム
2025.11.10
更新日:2025.11.10

生活に密着した「レザー」

私たちの日常生活において、あらゆる場所でレザーが用いられているのを目にすることが出来ます。

例えばバッグや財布や手帳カバー、椅子やソファの張地など、様々な用途で使われています。

皆様は「レザー」と聞いてどのような生地を思い浮かべますか?

「レザー」と一括りに呼ばれていますがその種類は様々です。

今回はその点についてお話しします。

「レザー」の大分類

【天然皮革】

天然皮革は動物の皮から出来ています。皆様が一番に思い浮かべるのは本革とも呼ばれるこの素材のことではないでしょうか?

代表的なものとして、牛革や豚革などがあげられます。

特徴としては、高級感があり本革特有の経年劣化を楽しむことが出来ます。

ただし、デメリットとしてコストが高いこと、また湿気等に弱く、コンディションを維持する為に定期的なメンテナンスが必要なことが挙げられます。

【人工皮革】

人工皮革は極細状のポリエステルやナイロンの繊維を立体的に絡み合わせた不織布の基盤に、ポリウレタンなどの樹脂を含侵させて本革に似せた生地になります。

これがスエードタイプと呼ばれるもので、表面が柔らかくマットな質感で触り心地が良くバッグや衣類にも使用されたりしています。

さらにその表面にポリウレタン樹脂層を施したものは銀面タイプと呼ばれ水や汚れに強く、より耐久性を求められる靴やランドセルなどに使用されています。

人工皮革も比較的コストは高くなりますが、個体差のある天然皮革と比べて、均一幅でロール状に加工出来るため、裁断作業、歩合等のコストダウンが期待できます。

弊社の総合カタログでは「ディナミカ」がこのスエードタイプにあたります。

【合成皮革】

「合成皮革」とは、裏基布(織物、メリヤス、起毛布など)の上にポリウレタン樹脂、または塩化ビニル樹脂をコーティングさせた生地のことを指します。

従来レザー業界では「ポリウレタン(PU)樹脂のものを合成皮革」、「塩化ビニル(PVC)樹脂のものをPVCレザー(ビニールレザー)」と区別していましたが、現在はどちらも合成皮革と呼ばれるようになっています。

弊社の椅子張り用生地カタログ「ファニシングレザー」は、この合成皮革をメインに取り揃えています。 

ポリウレタン樹脂の合成皮革は、ソフトな風合いで肌触りがよく高級感がありますが、塩化ビニル樹脂のものよりも高価になります。

また、ポリウレタン樹脂は長い間水分にさらされることによって加水分解という化学反応を起こして劣化してしまうことがあるので注意が必要です。

そのため、弊社商品では加水分解しにくい樹脂を採用しており、ジャングル試験という高温多湿で過酷な環境での試験を行って、長期間使用できるような品質を保っております。

塩化ビニル樹脂の合成皮革は水に対する耐久性があり物性強度もあります。また様々な柄を表現しやすくバリエーションがあるのも特徴です。

コストにつきましても他の素材に比べて一番抑えられるのではないでしょうか。

また、汚れたら拭き取るなど日常のメンテナンスが簡単な点も良く選ばれている理由です。

素材によって物性強度や機能性が異なってきますので、雑貨に使用されるものなのか、それとも家具に使用されるものなのか、またそれが公共施設なのか医療施設なのかなど、使用されるその場面場面で最適なものを選ぶ必要があります。

次世代の素材

近年、植物由来の原料を使用した合成皮革や従来の原料を使用しない合成皮革など、エコや環境を考慮した素材が注目を浴びています。

弊社では、植物由来の原料を使用し、バイオマスマークを取得している「バイオマルチプル」や「アースレザー」、新しい原料のものではシリコンを使用した「シリコーレ」などがございます。

JISのレザーの規定

このようにレザーと呼ばれる素材が多岐に渡ったことにより、本来の革・レザー製品と誤認してしまう事態を懸念し、2024年3月より、「革」「レザー」と呼べる製品は動物由来のものに限定するとJISで規定されました。

 主な内容は以下の通りとなります。

・革/レザー

 従来の天然皮革

・エコレザー

 環境に配慮して製造される革・レザー(天然皮革)

・皮革繊維再生複合材

 革を細かく粉砕しシート状に加工したもの

・人工皮革/合成皮革

 上記で記載した従来と同じ定義

最後に

長年にわたり販売させていただいている弊社合成皮革の商品名に「レザー」とつけているものもあり、今後どこまで厳しく規定されるのか懸念されるところではありますが、今後につきましては「レザー」という表現に、より気をつけていく必要があります。

そもそもは、消費者である皆様がその商品がどんな素材であるのかを理解し納得して選んでいただけることが一番だと思います。

普段何気なく見かけるその商品がどの種類にあたるのだろうか?と考えてみるのも面白いのではないでしょうか。

今後も新しい素材を皆様にお届けできるよう、開発を続けてまいります。